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流れに乗り遅れた感が否めない「半沢直樹」体験 ー オレたちバブル入行組

ブームに後乗り

  遅ればせながら、ドラマ「半沢直樹」のヒットを受けて、ミーハーな私は原作を読みました。

 

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

 

 

やや読み始めるタイミングが遅かったでしょうか?

世間は最終回の視聴率の高さからも分かるように半沢直樹の話題で持ち切りのなか、その話題になる度にネタバレを避けるためチャンネルを変えなければならなかったです。

どうにか、無事にネタバレにならずに読み通すことができました。

 

どうも半沢には共感できない… 

結論から言いますと、個人的には主人公“半沢直樹”にイマイチ共感を抱けなかったです…

あれだけ世の中全体が熱中する作品なのだからもっと感情移入できるキャラクターなのかと思ったら、半沢の自信がどうにも理解できないです。

多分、小説版を読んだ人にこういった意見は多いはずです。

先輩に面と向かって口答えとか、必ずしも肯定できないし、やり返しもやり過ぎ感が否めない。

ただし、半沢の力強さや自信が魅力的に写るといえば、確かに惹かれるものもあります。

こういう強い主張を持った人間になってみたい願望ということでしょうか。

でも、やっぱり自分にはないかな、そういった感情…

 

見方を変えれば。 

と、途中まで読んでみたところで気がつきました。

これは読み方を間違えていた?

この本は主人公“半沢直樹”になりきって読み進めるものではないのかも。

半沢と浅野、東田、そして周辺の人々の群像劇として見ると非常に面白くなるのではないかと。

浅野の家族との描写や、半沢の同期の面々との描写は、そう考えれば合点がいきます。

ドラマのタイトルが「半沢直樹」だけに、最初から半沢直樹に目が行き過ぎてしまっていた様です。

やっぱり半沢は好きになれないですが…

もちろん、小説原作とドラマでは設定が違うらしいので何とも言えないです。しかも、その差がかなりのものらしい。ドラマ版もちゃんと見なくてはですね。

 

自分はまだまだってこと 

読み方は置いておいて、こういったものが流行になる世の中。やはりリーダーと言うか牽引力を求めているんでしょうか?

社会に出たことのない学生としては、この会社という組織にやや気圧された感がありますが、就職先でこんなことないことを祈ります。

というか、中小企業に就職する自分と一流メガバンクの主人公を比較するのがそもそもおこがましいですが…

そういった巨大組織に所属し、その中で自分らしさを発揮することの難しさと、それを体現している半沢の格好良さと痛快さ。そこを味わう小説なのでしょうか。

未熟者過ぎる自分には少々早すぎたようです。

もっと社会の荒波に揉まれて辛酸を舐めて、始めて分かる面白さなのでしょう。(多分…)

自分にも分かる日が来るのでしょうか。 

 

研鑽を積んで、この小説に違った視点を持てるようになる日が来るといい。

そんなこと思ってしまう今日この頃でした。