Bたーんぶろぐ

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統計リテラシーってやつ ー 統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

気になってた本が値引きされてた

統計学が「最強の学問」という、なんともキャッチーなタイトルを掲げている本書。

このところデータサイエンティストやビッグデータなど、IT分野と統計学を組み合わせた技術が流行っているようです。

本書はそれら技術への興味とともに、前から気になっていた本の一つでした。

そんな折、Kindleの月替りセールに、この本を発見し即効でポチりました。

 

内容のわりに読みやすい本でした。難しいけど…

この本の著者は医療系出身の方で、本の中でも随所に疫学などの例示が出没します。

内容としては、簡単に最近の統計学の活躍ぶりの紹介から入り、やや専門的な統計学をまとめた後に、それらの応用に言及していくと言った流れです。

好奇心が尽きないうちに、ちょこっと難しいことを挟んだりして、グイグイ読み進められます。(理解できるかは別として…)

個人的には随所に登場する図が非常にありがたかったです。

 

 

統計リテラシーを考える

統計リテラシーとは本書で印象に残る表現です。

この統計リテラシーが自分にあるのかというと微妙なところです。

理系の大学生だけあって、自分の研究分野における統計学の知識は嫌が負うにも身につきます。

でも、これが統計リテラシーかというと、違うのではないでしょうか?

それというのも物理学における統計学というのと、人間社会における統計というのでは理論は同じでも、その実は違ったもののような気がします。

例えば、十分な実験環境であれば物理において人間の恣意的な部分は、ほぼほぼ介入の余地がありません。もちろん実験によって(素粒子実験とかとか)は膨大な統計数を稼がなければならない面もありますが…

逆に、人間社会においてはアンケートなど、答える人がそもそも限定されてしまいます。高級住宅街でとるアンケートと下町でとるアンケートでは、所得の観点からも文化の観点からも異なる結果が出るはずです。もちろん、それらを平均化するために多地点での調査も可能ですが、受け取る側はそんなことわからないですし、そこから要素を抽出することは至難の業でしょう。

結局、理系と文系との違い?(冗談です。)

 

実際には

統計学的には、もちろんこの疑問に対する示唆は与えられているようです。

自分には、ちと難しいのですが…

とにかく、一歩先に考えを進めて統計学的な視点を持ってデータに接するということが必要で、それがなかなか難しいということを認識するに至りました。

 

 

やりたいこと 

最初に書いたとおり、ITにおいてもデータサイエンティストやらビッグデータやら、統計学に関わる分野での技術革新が続いているようです。

自分としては、やはりこの分野にとても興味があります。

HadoopやNoSQLなどビッグデータを取り巻く革新的な技術の一群は、一度でいいから触ってみたいと思っています。ただ、個人ではちょっと手が出しにくいですが。

また、この本に言わせればビッグデータも盲目的に導入するだけだと意味が無いそうな。しっかりと利益を見据えた投資が必要とのことです。

 

今後、技術者として統計的リテラシーなるものを身につけなければ思うものの、なかなか奥深い分野なのだと認識させられる一冊でした。